さつき会ブログ

さつき会イベント委員の有志が会員の皆さんと一緒に様々な情報をお伝えしていきます。           (※ブログ内の関連情報は、興味をお持ちの方にさらに深く知って頂くためのものです。さつき会として販売促進するものではありませんのでご了解ください。)

見沼田んぼにて

埼玉県CM(1)

私は、埼玉県の大宮から川口に広がる「見沼田んぼ」と呼ばれる地域の一画で米作りのボランティアをしています。農薬や化学肥料を使わず、化石エネルギーもできる限り使わない伝統的な米作りをしている市民ボランティア団体の活動に参加して、ちょうど10年が経ちました。これから、何回かに分けて米作りについてお伝えしたいと思います。

AO-見沼春1

米作りは、田植えから始まり、稲刈りで終わると思っている方が多いのではないでしょうか。実は米作りは、春先の準備作業、田植えから稲刈りまでの稲の栽培、刈り取った稲を米にする作業、そして田んぼの片づけなど翌年のための準備作業と年間を通じての流れがあります。今は田植えのための準備の時期で、「田起こし」や「用水路浚い」を行います。

「田起こし」とは、春先に田んぼの土を掘り返す作業です。田んぼに残っている前年の稲の切り株やレンゲなどの草をすき込みながら田んぼの土を柔らかく、できるだけ平らにする作業(耕耘作業)です。その作業の前に、道路から車に飛ばされてきた小石や人が捨てたごみを拾います。結構な量の小石が田んぼの中にまで飛ばされてきていることがわかり驚きます。
次に、土地の境界の杭を目印にひもを張り、それに合わせて畔(あぜ:田んぼと田んぼの区切り)を切り、田んぼの区画をきちんと作り直します。畔で仕切られた区画ごとに水入れや排水などの水管理を行いますし、日本の農地は権利関係が入り組んでいるので、田んぼごとにその所有者が異なることが多く、どれだけ手をかけたかで田んぼの地力も異なりますので、畔はとても重要です。
それからようやく耕耘作業に入ります。昔はスキやクワを使った人力や、牛などにより行われていましたが、さすがに今はトラクターで行います。田起こしの終わった田んぼの土はふかふかになります。
ここまでが田起こしですが、畔ができると、あちこちに穴があるのがわかります。モグラの穴です。これは放置すると水漏れの原因となりますので、草を丸めて穴をふさぎます。(モグラは出口をたくさん作っているので、塞いでも大丈夫だそうです。)

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米作りにとって欠くことができないのが水(農業用水)です。見沼田んぼの水は、埼玉県北部の利根川から米作りの時期にだけ取水しています。取水したところに近い田んぼから順番に溜めていくため、南の末端に位置する私たちの田んぼに水が来るのは5月半ばになります。最近は米作りをやめる農家が多くなってきたため、私たちの田んぼに水が来る時期が少しずつ早くなってきています。
 農業用水は、あちこちで分水しながら末端の田んぼまで流れてきますので、途中にごみなどで流れが滞ると水が流れて来ないことになります。そのため水が来る前に、用水路のごみ拾いや底浚いをすることが必要になります。その作業はそれぞれの地区の農家の役割ですが、農家の減少と高齢化のため、ボランティアである私たちが主力となって行っています。  
まず用水路の周辺のごみ拾いや草刈りなどをし、その後用水路の中を浚います。毎年市民参加の「ごみ拾いウォーク」を実施し、農業についてご存じない地域住民の方に、農業用水路は下水道ではないことを理解していただく機会にしています。以前は、壊れた家電や自転車等も投げ込まれていましたが、最近は、主としてペットボトル、飲料缶で、時々家庭ごみの袋が出てくる程度になりました。写真は昨年のものですが、結構きつい作業です。でも、皆でワイワイやるのは楽しいものです。

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このような作業を3月から5月にかけて行います。原則土曜日の活動ですが、次々と花が咲き出し、春が来たこと、そして季節が巡っていくことを実感します。
AO-見沼春8

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 (担当 Aozora)

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東京六大学野球応援のすすめ

私の愉しみCM(0)

会員のK. M. さんから、東京六大学野球の応援について投稿していただきました。

 東大OGのみなさんは、東大が東京六大学野球の加盟校であることや、強豪校を相手に苦戦していることはご存じだと思います。しかし、誰もが神宮球場で応援したことがあるのではないと思います。
 私は東大卒業後十数年経ってから東京六大学野球の応援にはまり、150試合以上を東大応援席で応援してきました。私が感じている応援の魅力をお伝えしたいと思います。

AO-2303野球


東京六大学野球応援席とは
 東京六大学野球の観客席は大きく分けて「内野席」「外野席」「応援席」の3種類があります。内野席と外野席は普通の観客席です。「応援席」は各大学応援部(応援団)の指示のもとで観客も応援するエリアです。
  応援席の指揮を取る団体は大学により名称が異なります。東大と早大は「応援部」、立大・明大・法大は「応援団」、慶大は「應援指導部」です。これ以降は東大に合わせ「応援部」と書きます。

応援席の基本ルール
-応援席では応援部員の指示に従い、観客も応援歌を歌ったり、コールをしたりします。
-応援部と観客は対戦相手に敬意を持って応援します。相手校の選手に汚い野次を飛ばすことはしません。相手校エール中は応援席内の移動を止め、部員と観客は静粛にします。
-応援部リーダーが「はい、学生注目!」と叫んだら、観客は「なんだ!」と応じます。リーダーが「今日は開幕戦である!」のように肯定すべき言葉を口にしたら「そうだ!」と応じます。リーダーが「みなさんは東大が負ける試合を見たいか」のように否定すべき言葉を口にしたら「いいえ!」で応じます。
-東大応援席では、東大が得点した時は、応援席は肩を組み「ただ一つ」(もしくは「闘魂は」)を歌います。隣が面識のない人でも、肩を組むことを遠慮する必要はありません。肩を組むのに躊躇がある場合は、隣の人の背中側に軽く手を回してエアー肩組みでもよいと思いますので、応援の流れに従いましょう。
-応援席では飲酒は禁止です。熱中症防止のためのこまめな水分補給は推奨されていますし、キャンディー等のお菓子を口にすることはできますが、試合中に食事をすることは困難です。
ー東大応援席では、無許可の撮影は禁止されています。

AO-2303東大応援グッズ
東大オリジナル応援グッズ(メガホン、Tシャツ、タオル)

東大応援の魅力
 私は早大出身の同僚に「負けてばかりのチームを応援して何が楽しいの?」と言われたことがあります。思わず「負けてばかりのチームであるからこそ応援の存在意義があります。私は放って置いても勝つチームを応援して何が楽しいのかわかりません。」と返しました。
 私は、東大応援席の魅力は、類稀なるポジティブシンキングだと思います。東大応援席は、試合がどのような状況であっても悲観せず、27個目のアウトを取られるまで勝利を信じて応援します。

例1:相手校の攻撃で満塁になった時 
 次の打球を東大がさばく際に、どのベースでもアウトが取れます。アウトを取りチェンジして東大攻撃に移るチャンスです。

例2:相手校の攻撃でノーアウト満塁になった時
 どのベースでもアウトが取れる上に、アウトをまとめて三つ取ることもできます。東大が華麗なるトリプルプレーを披露する準備が整った状態です。

例3:相手校の攻撃でランナー2・3塁かつ次の打順が4番バッターの時
 高打率の相手校4番バッターがヒットを放つとまとめて2点取られるピンチではあります。しかし、ピンチは凌ぐためにあるのです。ピンチの時こそ、いつも以上に大きな声を出して応援し、東大野球部とともにピンチをチャンスに変えましょう。

例4:9回攻撃開始時点に19-0で負けている時
 27個目のアウトを取られるまではどんな大逆転の可能性もゼロではありません。19-0で負けていても、満塁ホームラン5本で逆転勝利できます。

 応援席では、東大野球部がここぞという場面でエラーをし失点しても、選手を責めたり貶したりしません。笑顔で「どんまい!」「(気持ちを)切り替え!切り替え!次で取り返すぞ!」と叫びます。
 東大野球部が負けた場合、応援席は「応援が足りずに東大を勝たせることができなかった」と受け止めます。選手にかける言葉は「よくやった」「次は勝つぞ」です。東大野球部が勝ったら「野球部が頑張って勝利を手にした」と受け止め、応援席も一緒に大喜びします。

応援席に行ったきっかけ
 私が卒業後十数年経ってから久しぶりに応援席に行ったきっかけは、不本意なことが続いてストレス満載になり、何故か「誰憚ることなく『ただ一つ』を大声で歌いたい」という衝動に駆られたことでした。応援席で大声を出し「ただ一つ」を歌って満足しただけでなく、ポジティブシンキングの連続に触れ目から鱗が落ちた気がしました。それ以来、元気が出ない時ほど、「応援に行って元気を分けてもらおう」と思うようになりました。
 応援席に頻繁に来る人の中には「ここに来て応援すると、くさくさしていた気持ちが浄化されて来週も頑張ろうと思える」と言う人もいます。

一般客の応援復活!
 東京六大学野球やその応援もコロナの影響で活動制限を受けました。新型コロナ禍の2020年から2022年までの3年間、感染防止のため、応援エリアは各大学応援部員のみで運営され、一般客の立ち入りが禁止されていました。
 先日、4月8日開幕の2023春季リーグにおいて、従来の一般客も受け入れる応援席を復活することが決定しました。復活直後はマスク着用・声量小さめ等の制限があるかもしれませんが、また応援部と一緒に応援できることになりました。
 いきなり応援席で試合中ずっと応援をする自信がない人は、内野席の中で応援席が見える位置に座り、試合と応援の両方を見ながら楽しむことから始めるのもよいと思います。「私も応援席で応援してみようかな」と思ったら、遠慮も躊躇も不要ですので、応援席チケットを買って応援席にお越しください。
 元気いっぱいの人も、最近何となく元気が出ない人も、東大野球部を応援して、元気いっぱい・ポジティブシンキングで過ごしませんか。


   (担当 Aozora)

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原広司・原游の展覧会によせて

美術館さんぽCM(0)

今回は、さつき会ブログレポーター kuminさん(1985工院)からお送り頂いた記事をご紹介します。


原広司『建築に何が可能か』12/13-3/5
国立近現代建築資料館

原倫太郎・原游『つくりかけラボ10RE幼年期ディスカバリー』1/14-4/2
千葉市美術館


早春にこの二つの展覧会、親子それぞれの集大成、スタートアップとなる展示が行われています。
機会を作り、上京して拝見してまいりました。

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まず千葉市美術館で行われているアーティストユニット“原倫太郎・原游”の展覧会!「遊び」がテーマです。
展示室に入った瞬間〜子供が小さかったら連れてくるのになぁー、いや、私の方が子供みたいに遊べそう〜 
重たい鎧を脱ぎ捨てたくなるような軽快な装置の数々。

中でも展示室を縦横に水を流している水路は、写真の通りカラフルな色彩で子供達が作る船を一方通行で流して水を足元で回収して循環させるという、目からうろこの装置でした。

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そしてピンクと水色の大きな箱は内部に飾るものを一般の方から募集しており、このピンクにはある老齢の婦人が自らの私物を持ち込んで飾ってくれているそうです。

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(ピンクの箱の中に立つ原游さん)

不思議な卓球は原倫太郎・原游夫妻の十八番の作品ですが、こちらは台の下に装置が埋め込んであって玉が触れると不思議な音を立てます。

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(不思議な卓球をする原游さん(右)とTさん)

インスタレーション作家の原倫太郎さんに対して、東京芸大で研鑽を積んだ原游さんは絵画の可能性を探求し平面作品に取り組んでいます。不肖私が作っております山形コンフィチュールのタグも、こちらの原游さんにデザインして頂いております。

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旅の最後に訪れたのは、国立近現代建築資料館。
原広司『建築に何が可能か』-有孔体と浮遊の思想の55年-

原先生は東大で28年にわたり教鞭をとられましたが、個人住宅から美術館そして代表作となる「JR京都駅」、大阪の「新梅田シティスカイビル」、「札幌ドーム」など世界的に著名なランドマークまでを手がけてこられました。
そして数学、哲学、芸術を始めとして多様な視点から建築に関する思索は、日本の現代建築の発展を大きく牽引したと言えます。その代表である1967年の著書『建築に何が可能か』における「有孔体」と「浮遊」の思想に始まる原先生の思想は後に反射性住居、多層構造、機能から様相へ、集落の教え、離散的空間等多彩な建築概念に発展し、現代建築に計り知れない影響を与えています。

こちらの展覧会では、近年原広司+アトリエファイ建築研究所から寄贈が進められている建築資料群の中から「有孔体」と「浮遊」というテーマの展開を示す図面とスケッチを、年代を追いながら展示しています。原広司作品の根源であるこの二つの発想がいかに具現化し 建築となっていったかという点に着目し、「思想」「構想」「実想」と三つの「想」を行き来しながら原広司の思想と実体的建築の解読へと誘っています。

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日曜日ということもあり熱気あふれる観覧者で、皆さん熱心に図面をご覧になっておりました。CAD全盛の昨今でございますが、手の温かみ溢れるスケッチに軽い興奮を覚えました。
旅程を伸ばして拝見することにして本当に良かったです。
(kumin :山形県在住)


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